私たちは疲れています。特に体を休めても言えない脳疲労が深刻です。(「はじめに」より)
そう述べるのは、「疲労回復最強の教科書」(久賀谷亮 著、SBクリエイティブ刊)の著者であり、医師の久賀谷亮氏です。
私たちは毎日仕事や勉強で疲れています。デジタル社会が脳に負荷を与え、常に脳にはストレスが蓄積し続けている状態になっています。その解決策として本書は、「空間(余白)」を増やすことで、疲労を回復させることができ、脳のパフォーマンスを上げることができる。その方法を紹介してくれる一冊となっております。冒頭より説明がある、脳疲労を消し、生活の中で本来持っているパフォーマンスを最大限に生かす事ができる方法を3つピックアップして説明します。ぜひ参考にしてみてください。
完全主義を捨て、「まぁいいか」を口癖にしてみる
著作は「完璧主義」を捨てることを推奨しています。その対策として「まぁいいか」と言う魔法の言葉を紹介されております。これは一見するとあきらめたり、敗北宣言かのように聞こえるフレーズかもしれませんがそうではありません。
完璧主義の人は大抵、自分ではコントロールできないことにも完璧を求めてしまう傾向を持っています。そんな現実に対しても、積極的な受け入れができる考え方を作ってくれるものがこの魔法のフレーズです。望んでいた完璧とのズレを受け入れることができます。
人は不完全でも良いと言う認識を持つことによって、完璧を求めすぎず脳がバーストしてしまうことを防いでくれます。ここで著者は、「不完全主義宣言」を推奨されています。自分も完全主義な考え方にあたは人は、日々取り組んでいることを無理せずに自分のコントロールが及ぶ範囲でこなしてみてはいかがでしょうか?
仕事と自分を切り離すテクニック
1日中、仕事が頭から離れない時はビジネスパーソンなら当てはます人も多いのではないでしょうか?そういった人は、生活スケジュールが常に仕事が優先され、自分のことは後回しになる傾向があります。
本書では、そんな人に進められている取り組みとして、睡眠時間の確保優先し、スケジュールを立てるべきと述べられています。なぜなら、「睡眠」が足りないと心が疲弊し、他人に対する思いやりなども失っていくからです。仕事が忙しくて睡眠を削りストレスに押しつぶされる、こういった人がこういった人のほとんどが睡眠が十分に取れてないと言うことが当てはまります。
そんな人の解決策としては1日のスケジュールを組み立てる時には睡眠時間を確保し、残りの時間から逆算して、仕事などの予定を組むことで1日のスケジュールを立てていきましょう。また人は忙しさの中で過ごすうちに人間の人格を奪われていることに気づくべきだと著者は述べておられます。睡眠が十分に取れていない人ほど時間に追われそれと同時に大切なものを失っている、このように述べられています
余裕ができたら空白時間を味わう
十分な幸せとはなんでしょうか?多くの人は幸せな状態ではないと言えます。その理由としては、幸福感の低さはスペース(余裕)のなさと密接に関係します。近年では、人工知能などの人間の作業を代替してくれるものの登場によって、私たちの生活は豊かになってきています。そのおかげで時間を作り出すことも可能でしょう。
では、空白の時間が手に入ったら何をすべきかと考えてしまう人が多いのではないでしょうか?
時間のゆとりを十分に作れたのであれば、その時間を埋めるのではなく、そのスペースを十分に味わい何もしないゆとりの時間の確保が大切だと著者は述べられております。また、実験などから人間はお金よりも時間を大切にする人が幸せに感じられることも本書では紹介されており、その時間の使い方も人とも交流に使った方がより幸福感を感じる行為になることがわかっています。
自分の時間の使い方はどのようなものだったか。一度、時間の使い方を見直してみていかがでしょうか?こんな忙しい時代だからこそ大切な考えを持つことが求められています。そのために本書を参考にしてみるものいいかもしれません。