疲労予防のためにスタンフォード大学で用いられる「IAP呼吸法」

2021年5月16日

自分のカラダを疲れにくく、するにはどうしたらいいのか?毎日ハードに仕事に向き合っているビジネスパーソンにとっての悩みだと思います。

今回はそんな悩みを解消してくれる書籍『スタンフォード式 疲れない体』(山田知生著、サンマーク出版)を紹介していきます。

 

総合的かつ圧倒的に強い。

それがアメリカにおけるスポーツ強豪校スタンフォードの姿ですそしてそれを出現なし得るもひとえに人体の構造にとことん即した回復法を実践しているからに他なりません

 (「プロローグ 全米最強のスポーツ医局が明かす『疲れない体』の作り方」より)

 

世界でもトップレベルであるスタンフォード大学。事実24競技の成績を総合的に評価して、各大学ごとに強さを決めるランキングで23年連続1位を誇っています。そのスタンフォード大学がアスリートたちのために、スポーツ医局が実践している「最新のリカバリー法」について紹介します。

 

今回紹介していくのが1章「世界最新の疲労予防『IAP』メソッド ―― 『体内圧力』を高めてダメージを完全にブロックするに注目したいと思います。

スタンフォードスポーツ医局が取り組む疲労対策「IAP呼吸法」 

スタンフォード大学はさまざまな疲労回復法を実践してお李、その中でも「IAP呼吸法」が推奨されている。疲れているという選手やケガでリハビリ中の選手、慢性的な痛みがある選手も、必ずIAP呼吸法を行いメンテナンスする。

 

「IAP」とはIntra Abdominal Pressureの略で、日本語に訳すと「腹腔(ふくこう)内圧(腹圧)」。人間のおなかのなかには「腹腔」と呼ばれる、胃や肝臓などの内臓を収める空間があり、この腹腔内の圧力が「IAP」。IAP呼吸法とは、息を吸うときも吐くときも、お腹の中の圧力を高めてお腹周りを固くする呼吸法で、お腹周りを固くしたまま息を吐ききるのが特徴です。

 

著者は「腹圧呼吸」とも呼んでいるといいます。腹式呼吸の場合は「息を吐くと同時におなかをへこませる(IAPを弱める)」わけですが、腹圧呼吸ではおなかをへこませず、息を吐くときも圧をおなかの外にかけるように意識して(=高IAPを維持)、おなかまわりを「固く」するということです。

Image: サンマーク出版

腹腔の圧力が高まることで体の軸、すなわち体幹と脊柱という「体の中心」が支えられて安定し、無理のない姿勢を保つことができるわけです。そうして体の中心を正しい状態でキープすることで、中枢神経の指令の通りがよくなって体の各部と脳神経がうまく連携。そのため、余分な負荷が減るという理論です。(68ページより)

高IAPで体が「無駄なエネルギー」を使わなくなる

「IAP呼吸法」を実践すると、次のような効果が期待できるそうです。

  • 腹圧が高まることで、体の中心(体幹と脊柱)がしっかり安定する
  • 体幹と脊柱が安定すると、正しい姿勢になる
  • 正しい姿勢になると、中枢神経と体の連携がスムーズになる
  • 中枢神経と体の連携がスムーズになると、体が「ベストポジション」(体の各パーツが本来あるべきところにきちんとある状態)になる
  • 体が「ベストポジション」になると、無理な動きがなくなる
  • 無理な動きがなくなると、体のパフォーマンス・レベルが上がり、疲れやケガも防げる (72ページより)

 

体のバランスは、疲れと大いに関係する要素。だと著者は述べております。逆にいえば、体が歪んで姿勢が悪くなり、それが定着してしまうと、ちょっとした動きにも余計な負荷がかかるようになるわけです。

 

もしそれが慢性化してしますと、限られたエネルギーを無駄に消耗してしまう「疲れやすい体」につながるということ。

「肺の下の筋肉」を動かす

腹圧呼吸が重要ではありますが、初めのうちは自然に行うことは難しく、トレーニングが必要と示されています。本書では、「腹圧呼吸をマスターするためのトレーニング=IAP呼吸法」と言われています。

 

私たちの体は筋肉の使い方の癖や骨格の違い、生活習慣によってゆがんでいるもの。そこで、腹圧呼吸をモノにするためにもIAP呼吸法をしていくべきだということ。「腹圧が高い」状態を自然につくれるようになれば、姿勢も整っていくという発想です。

 

呼吸は無意識に行なっているだけに、「いつものやり方」が癖になっているものです。意識的に変えなければ、いつもの浅い胸呼吸のままであり胸呼吸を続け、姿勢は歪んだままです。そして歪んだ姿勢で呼吸を続ることで、疲れやすいカラダは変わりません。

 

なおIAP呼吸法をマスターするために、まずは横隔膜に目を向けることを著者は勧めています。

Image: サンマーク出版

「横隔膜の可動力」がきわめて重要

胸だけの浅い呼吸をしていると、肺の下にある横隔膜をあまり動かせないため、本来上がったり下がったりする横隔膜の動きが悪くなります。そのため、おなかに圧力はかかりにくくなり、体は縮こまり、姿勢が悪くなる。より疲れやすい体になるわけです。

 

横隔膜をしっかり下げて息を吸えば、腹腔が上からプレスされ、外側に圧力をかけることができます。横隔膜を下げながら息を目一杯吸い、お腹をパンパンに膨らませたまま息を吐くのが、自然に腹圧がかかった「腹圧呼吸」です。

 

Image: サンマーク出版

実践! ボディ・バランスを整える「IAP呼吸法」

実際に横隔膜を下げ、おなかを膨らませたまま息を吐ききる「IAP呼吸法」は、その感覚をつかむためにも、座って練習するのがいいそうです。

取り組む前に

筋肉に力を入れずに、できるだけリラックスして行いましょう。

  • 決して無理をせず、体調が途中ですぐれなくなったりしたときは中断。コンディションが戻ってから再開しましょう。
  • 疲労を防止するためにも、「1日最低1回」は取り組みましょう。 (79ページより)

Image: サンマーク出版

 

所要時間は1分程度なので、忙しい人でも行いやすいはず。「腹圧を高めておなかを膨らませたまま、息を吐く」感覚をつかむためにも、最初は指先を足のつけ根に差し込んで練習するのがいいそうです。

 

そして慣れてきたら、今度は手を使わずに行い、立ってできるようになったら普段の生活でも「IAP呼吸法」を実践し、できるだけ腹圧を高めて呼吸するようにシフトしていけばOK。(79ページより)

 

IAP呼吸法はシンプルでありながら、疲れの予防と解消が期待できる強力な呼吸法です。しかし、人間は平均1分間に12〜20回呼吸をしています。1日に計算してみると多くて1日28,800回呼吸することになります。

無意識にしがちな呼吸を意識的に正しく疲れくくなるための呼吸をすることで、体を劇的に変わるチャンスを持つことができます。

本書では、他にも日常の疲労対策として「ハードワーク・メソッド」なども紹介されています。疲労などに関してさらに興味がある方には本書をぜひご覧になってください。

  • この記事を書いた人

ANZU

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