この記事のポイント
- GoogleのAIノートツール「NotebookLM」の最新アップデート解説
- 「ディープリサーチ機能」でウェブ情報を自動収集し知識ベースを拡張
- 「マインドマップ機能」で複雑な情報を視覚的に整理・理解
Googleが提供するAI搭載ノートツール「NotebookLM」が、2025年5月に大型アップデートを実施しました。従来の自分だけの知識ベースを作る機能に加え、ウェブから情報を自動収集する「ディープリサーチ機能」とノート内容を視覚的に整理する「マインドマップ機能」が新たに搭載されました。
- 複雑な情報を効率的に整理したい方
- 個人や業務の知識ベースを構築したい方
- 会議やプロジェクト情報を視覚的に管理したいビジネスパーソン
- 研究や学習のための情報を体系的にまとめたい学生・研究者
- プライバシーを重視しながらAIを活用したい方
この記事を読めば、NotebookLMの最新機能を活用して情報整理の効率を大幅に向上させる方法が理解できます。学習、ビジネス、研究など、あらゆる場面であなたの情報処理能力を拡張する強力なツールとなるでしょう。
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NotebookLMとは?基本機能のおさらい

NotebookLMは、Googleが開発したAI搭載ノートツールです。従来のAIチャットボットとは異なり、ユーザー独自の情報をAIに取り込ませることで、個人や組織専用の「知識ベース」を構築できることが最大の特徴です。
NotebookLMの基本的な仕組みは以下のとおり
- 情報のアップロード: PDFファイル、テキスト文書、Google Docsなどの文書をアップロード
- AI処理: アップロードされた情報をAIが処理し、内容を理解
- 質問応答: 取り込んだ情報をベースに、質問に対して正確な回答を提供
- 出典表示: 回答の根拠となる情報源を明示
NotebookLMの最大の強みは、一般的なLLM(大規模言語モデル)では対応できない以下のようなケースに対応できる点です。
- AIの学習データに含まれていない最新情報や専門知識の活用
- 非公開の社内文書や個人情報を安全に取り扱う
- 特定の文脈に基づいた正確な回答を得る
従来のNotebookLMでも優れた機能を持っていましたが、ユーザーが自らアップロードしたデータにのみ基づいて応答する仕様だったため、「情報量が限られる」「常に手動でデータを更新する必要がある」という制約がありました。
今回のアップデートは、まさにこれらの弱点を克服するものです。
2025年5月アップデートの概要

2025年5月、NotebookLMは創業以来最大規模となる機能アップデートを実施しました。このアップデートでは、特に以下の2つの主要機能が追加されています。
ディープリサーチ機能:NotebookLM内から直接ウェブ検索を行い、関連情報を自動的に取得してノートに追加できる機能です。これにより、外部情報の収集・整理のワークフローが大幅に効率化されました。
マインドマップ機能:ノート内の情報を自動的に分析し、視覚的なマインドマップとして表示する機能です。複雑な情報構造を一目で把握できるようになり、情報整理と理解が促進されます。
実際の使用画面


これらの新機能により、NotebookLMの用途は大きく拡張されました。特に、情報収集から整理、活用までの一連のプロセスを一つのツール内で完結できるようになった点が、ユーザーにとって大きなメリットとなっています。
ディープリサーチ機能の詳細と活用法

ディープリサーチは、NotebookLM内から直接ウェブ検索を行い、関連情報を自動的に取得してノートに追加できる機能です。この機能により、外部情報の収集と知識ベースの拡張が格段に効率化されました。
ディープリサーチの基本操作

ディープリサーチ機能の基本的な使い方は以下のステップで行います:
- NotebookLMの左上にある「追加」ボタンの横にある「検索」アイコンをクリック
- 検索ボックスに調べたいトピックや質問を入力(例:「ミッドジャーニーV7に関するアップデート内容」)
- 検索結果から、取り込みたい情報ソースを選択
- 「インポート」ボタンをクリックして情報をノートに取り込む



ディープリサーチの優れている点は、単なるリンク集ではなく、各ソースから関連性の高い部分が自動的に抽出される点です。これにより、大量の情報から必要な知識だけを効率的に取り込むことができます。
注意点
ディープリサーチで取り込まれる情報の正確性は元のソースに依存します。常に複数の信頼できるソースから情報を収集し、重要な事実は複数の情報源で確認することをおすすめします。
マインドマップ機能の詳細と活用法

2025年5月のアップデートで追加されたもう一つの重要機能が「マインドマップ機能」です。この機能により、NotebookLM内の情報を自動的に構造化し、視覚的に表現できるようになりました。
マインドマップの基本操作
マインドマップ機能の基本的な使い方は非常にシンプルです。
- ノートブック上部に表示されているマインドマップアイコンをクリック
- 自動的にノート内容を分析し、マインドマップを生成
- 生成されたマインドマップで各ノード(項目)を確認
- 必要に応じてノードをクリックして詳細情報を表示
NotebookLMのマインドマップ表示例とマインドマップの詳細表示画面
マインドマップは、ノートの内容に基づいて主要トピックとサブトピックを自動的に抽出し、階層構造として表示します。これにより、複雑な情報の全体像を一目で把握できるようになります。
テキストとマインドマップの連携
NotebookLMのマインドマップ機能の特筆すべき点は、マインドマップとテキスト情報が連動している点です。これにより、以下のような使い方が可能になります:
- マインドマップからテキストへのアクセス:マインドマップ上のノードをクリックすると、右側に関連するテキスト情報が表示されます。例えば「新機能」ノードをクリックすると、それに関する詳細説明がテキストとして表示されます。
- テキストからマインドマップへの反映:ノートに新しい情報を追加すると、マインドマップも自動的に更新されます。これにより、情報の追加に合わせてマインドマップも進化していきます。
- 関連情報の視覚的把握:マインドマップでは、情報同士の関連性が線で結ばれて表示されるため、異なるトピック間の繋がりを視覚的に理解できます。


この連携機能により、テキストベースの情報とビジュアル表現を行き来しながら、多角的に情報を理解・整理することができます。特に、大量の情報を扱う場合や複雑な概念を整理する際に非常に役立ちます。
実践的な活用シナリオ

NotebookLMの新機能は、様々な職種や目的に合わせて活用できます。ここでは、特に効果的な活用シナリオを紹介します。
実践活用例

ビジネスでの活用例
1. プロジェクト管理と情報共有
シナリオ: チームでの新規プロジェクト立ち上げと情報共有
- プロジェクト関連ドキュメントをNotebookLMにアップロード
- ディープリサーチで市場動向や競合情報を収集
- マインドマップ機能でプロジェクトの全体像を視覚化
- チームメンバーと共有し、共通理解を形成
このアプローチにより、情報の散在を防ぎ、プロジェクトの全体像を常に把握できます。特に異なる部門間でのコミュニケーションギャップを埋めるのに効果的です。
2. 市場調査と戦略立案
シナリオ: 新規市場への参入検討と戦略策定
- 自社データや過去の市場分析をアップロード
- ディープリサーチで最新の市場動向や競合情報を収集
- マインドマップで市場構造や競合状況を視覚化
- AIに市場参入の可能性や課題について質問
市場調査では多角的な情報収集と分析が必要ですが、NotebookLMを使えば、社内データと外部情報を効率的に統合できます。マインドマップで全体像を把握しつつ、気になる点についてAIに深掘り質問ができるため、洞察の質が向上します。
会議効率化
会議録音やメモをアップロードして自動的にマインドマップ化。主要トピックと決定事項が視覚的に整理され、フォローアップが容易になります。
意思決定支援
関連データを集約し、ディープリサーチで最新情報を補完。マインドマップで選択肢と影響を可視化し、より根拠のある意思決定が可能になります。
学習・研究での活用例

1. 研究活動と論文執筆
シナリオ: 学術研究や専門分野の調査と論文作成
- 自分の研究ノートや過去の論文をアップロード
- ディープリサーチで最新の研究動向を収集
- マインドマップで研究テーマの構造を整理
- 論文の構成や研究の方向性を検討
研究者にとって、自分の専門知識と最新の研究動向を組み合わせた知識ベースは非常に価値があります。マインドマップ機能を使えば、研究テーマの全体像を把握しながら、詳細な情報にもアクセスできます。
2. 学習効率の向上
シナリオ: 複雑な科目の学習と試験対策
- 講義ノートや教科書の内容をアップロード
- ディープリサーチで補足情報や例題を収集
- マインドマップで科目の構造と重要概念を視覚化
- 理解が難しい部分についてAIに質問
学習においては、情報の構造化と関連付けが理解を深める鍵となります。NotebookLMのマインドマップ機能を使えば、科目の全体像を把握しながら細部を学ぶことができ、より効率的な学習が可能になります。
プロのヒント
学習用ノートには、自分が間違えやすい問題や理解しにくい概念を重点的に記録しておくと効果的です。マインドマップで「要復習」セクションを作り、定期的に見直すことで効率的な記憶定着が図れます。
料金プランと各機能の対応状況
2025年5月現在、NotebookLMは3つの料金プランを提供しています。各プランの概要と、新機能の対応状況は以下の通りです。
| 機能 | NotebookLM (無料版) | NotebookLM Plus |
|---|---|---|
| ノートブック数 | 100 | 500 |
| ノートブックあたりのソース数 | 50 | 300 |
| 1日のチャットクエリ数 | 50 | 500 |
| 1日の音声生成数 | 3 | 20 |
無料プランでも基本機能に加え、新機能の一部を利用できるため、個人利用や試験的な使用には十分です。ただし、プロフェッショナルな用途や頻繁に使用する場合は、Plus以上のプランを検討すると良いでしょう。先日発表されたGoogle AI Ultraプランはさらに充実した活用方法ができます。
Google AI Ultra プランについて
- 料金: 月額249.99ドル(約37,000円)
- 特典: AI Proの全機能+最高レベルのアクセス権
- NotebookLMの最高制限
- 30TBストレージ
- YouTube Premium含む
- 12,500AI クレジット/月
特に、ディープリサーチ機能は情報収集の効率を大幅に向上させるため、定期的に新しい情報を取り込む必要がある場合は、より多くの回数が利用できるプランがおすすめです。
どのプランがおすすめ?
🔰 無料版がおすすめの人
- 個人的な学習や基本的な情報整理
- 月に数回程度の利用
- 少数の文書の分析
💪 有料版(AI Pro)がおすすめの人
- NotebookLMを毎日使うヘビーユーザー
- 大量の資料や論文を分析する研究者
- Gemini Advancedなど他のAI機能も使いたい方
- チームでの共有機能が必要な方
NotebookLM Plusは単体での提供ではなく、Google AI Pro プランの一部として提供されているため、AI機能全般を活用したい方にとってはコストパフォーマンスが非常に高いプランとなっています。
まとめ:NotebookLMで知識管理を革新する

2025年5月のアップデートにより、GoogleのNotebookLMは単なるAIノートツールから、情報収集・整理・活用を一貫して行える総合的な知識管理プラットフォームへと進化しました。特に以下の2つの新機能が、情報処理のワークフローを大きく改善しています:
- ディープリサーチ機能: ウェブから関連情報を自動収集し、知識ベースを拡張できるようになりました。これにより、常に最新の情報を取り込みながらノートを充実させることが可能です。
- マインドマップ機能: ノート内の情報を自動的に構造化し、視覚的に表現できるようになりました。テキストとマインドマップの連携により、複雑な情報も多角的に理解できます。
これらの機能により、NotebookLMは以下のような場面で特に威力を発揮します。
- ビジネスシーン: プロジェクト管理、市場調査、戦略立案など
- 学術・研究: 論文執筆、研究テーマの整理、文献レビューなど
- 学習・教育: 複雑な科目の理解、試験対策、知識の体系化など
- 個人的な知識管理: 趣味や関心事の情報整理、自己啓発など
NotebookLMの最大の強みは、AIの力を活用しながらも、プライバシーを重視し、個人や組織独自の情報を安全に扱える点です。一般のAIチャットとは異なり、「自分だけの知識ベース」を構築・進化させていくアプローチは、情報過多の現代において非常に価値があります。
無料プランでも基本機能に加え、新機能の一部を試すことができるため、まずは自分の用途に合わせて活用してみることをおすすめします。情報整理の効率を高め、より深い理解と洞察を得るための強力なツールとなるでしょう。
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