この記事でわかること
- エフォートとモデルは何が違うのか
- エフォートを上げても越えられない壁の正体
- Claude CodeとCodexの具体的な設定手順
- クレジットを節約する使い分けの判断基準
「僕が実際に、同じコードでSonnet 5をxhighまで上げて2Dゲームを作らせたら、ジャンプが谷を越えられず、ゲームとして成立しませんでした」
エフォートを最大まで上げれば、下位モデルでも上位モデルに追いつくのではないか。そう考えて試したのですが、結果は逆でした。エフォートで埋まる差と、埋まらない差がはっきり分かれたのです。
こんにちは、ルーティンラボ(@rutinelabo)です。今回はClaude CodeとCodexのモデルとエフォートの使い分けについて、同じお題を投げた実機比較と、公式ドキュメントで裏を取った仕様の両面から解説します。
モデル単体の性能比較はこちらでも詳しく検証しています:【2026年最新】Claude Sonnet 5徹底検証|Opus 4.8との違いと使い分け
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【2026年最新】Claude Sonnet 5徹底検証|Opus 4.8との違いと使い分け
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エフォートとモデルの違い|考える量と頭の良さ

まず押さえたいのが、エフォートとモデルはまったく別のつまみだという点です。ざっくり言えば、エフォートは考える量、モデルは処理する能力の高さにあたります。
ゲーム開発でたとえると分かりやすいです。全体の設計をどこまで作り込むかを決めるのがエフォート。実際に出てくるゲームの中身のクオリティに、より顕著に反映されるのがモデルの性能です。
ここで補足しておくと、エフォートは思考パートだけに効くわけではありません。Anthropicの公式ドキュメントには、応答の本文テキスト・説明・ツール呼び出しとその引数まで、出力トークン全体に影響すると明記されています。拡張思考を有効にしていなくても効きます。
さらに公式は、エフォートを振る舞いのシグナルであって厳密なトークン予算ではないと説明しています。低いエフォートでも十分に難しい問題なら思考はしますが、同じ問題を高いエフォートで解く場合より思考量が少なくなる、という理解が正確です。
| 観点 | エフォート | モデル |
|---|---|---|
| 役割 | どれだけ考え、どれだけ動くか | どこまで賢く処理できるか |
| 効く場面 | 設計・検証・ツール呼び出し回数 | 成果物そのものの完成度 |
| 上げたとき | 計画の説明が増え、確認が丁寧になる | 細かい要求まで忠実に再現される |
| 下げたとき | 前置きなく着手し、応答が簡潔になる | 前提条件を満たさない成果物が出やすい |
なぜ使い分けが必要か|Fable 5はOpus 4.8の2倍

使い分けが必要な最大の理由は、上位モデルのコストです。何でもかんでもFable 5で動かしていると、すぐに上限に達してしまいます。APIで開発していると、本当に15分ほどで1万円から2万円が飛ぶこともあります。
APIの公開価格を並べると、その差は明確です。以下は100万トークンあたりの入力と出力の単価です(2026年7月時点・公式料金ページ参照)。
| モデル | 入力(100万トークン) | 出力(100万トークン) | Opus 4.8との比 |
|---|---|---|---|
| Claude Fable 5 | 10.00ドル | 50.00ドル | 2倍 |
| Claude Opus 4.8 | 5.00ドル | 25.00ドル | 1倍 |
| Claude Sonnet 5 | 3.00ドル | 15.00ドル | 約0.6倍 |
| Claude Haiku 4.5 | 1.00ドル | 5.00ドル | 約0.2倍 |
動画内で触れた2倍という数字は、この料金表どおりでした。入力・出力ともにFable 5はOpus 4.8のちょうど2倍です。
ここで一点だけ注意があります。Anthropicはプラン利用時のモデル間の消費倍率を公式には数値で公開していません。プランのヘルプページには、会話の長さや複雑さ・使う機能・どのモデルか・選んだエフォートレベルに影響されるという定性的な説明があるだけです。上位プランの5倍や20倍という表記は、Proに対するプラン容量の倍率であって、モデル間の倍率ではない点に気をつけてください。
もう一つ、単価表だけでは見えない要素があります。Opus 4.7以降とSonnet 5は新しいトークナイザを採用しており、同じ文章でもトークン数が約30パーセント多く数えられます。単価が同じでも実消費が増えるということです。
ポイント
ベンチマークのスコアは確かに上位ですが、それに見合う費用がかかります。具体的なスコアは記事の後半でグラフにまとめていますので、そちらとあわせて費用対効果を判断してみてください。
エフォートの設定方法|lowからmaxとultracode

Claude Codeでエフォートを変えるのは簡単で、スラッシュコマンドを打つだけです。実際の手順を見ていきましょう。
step
1Claude Codeでスラッシュエフォートを実行する

ターミナルでコマンドを打つと、選択画面が立ち上がります。引数なしで実行すると対話スライダーが出ます。
step
2用途に合わせてレベルを選ぶ

公式ドキュメントによると、受け付ける値はlow・medium・high・xhigh・max・ultracodeの6つです。オートを指定すればモデル既定に戻せます。
| レベル | 公式の位置づけ | 向いている作業 |
|---|---|---|
| low | 最も効率的。大幅なトークン節約と引き換えに能力は多少低下 | 短くスコープが明確な作業、サブエージェント |
| medium | バランス型。中程度のトークン節約 | コスト重視の日常タスク |
| high | 高能力。パラメータ未指定時と同等(APIの既定値) | 通常の開発作業 |
| xhigh | 長時間の作業向けの拡張能力 | 30分を超えるエージェント型コーディング |
| max | 絶対最大の能力。トークン消費に制約なし | 徹底的な分析。過剰思考のリスクあり |
| ultracode | xhigh相当の推論に動的ワークフローを追加 | 設計・ハーネス構築。セッション限定 |
step
3設計フェーズだけultracodeに切り替える

僕自身は、スラッシュプランでアプリを開発するときや、自動化の仕組みそのものを作る段階でエフォートを上げています。最初の設計書をとことん考え抜いてもらう場面ですね。
ここは意外と知られていないのですが、ultracodeはモデルのエフォートレベルではありません。公式ドキュメントによれば、これはClaude Code側の設定で、モデルへはxhighを送りつつ、実質的なタスクごとに動的ワークフローを組ませる仕組みです。現在のセッション限りの設定なので、新しいセッションを始めるとリセットされます。
既定値も押さえておきましょう。Fable 5・Sonnet 5・Opus 4.8・Opus 4.6・Sonnet 4.6はhighが既定で、Opus 4.7だけxhighが既定です。APIの既定もhighで、highを明示するのとパラメータを省略するのは完全に同じ挙動になります。
なお設定方法の全体像は、CLAUDE.mdでモデルを自動で切り替える方法とあわせて読むと理解しやすいです:Claude Fable 5の使い方・設定方法|CLAUDE.mdでモデル自動切替&トークン節約
実機検証1|エフォートを上げても越えられない壁

ここからが本題です。まったく同じコードのお題で、モデルとエフォートだけを変えて2Dアクションゲームを作らせてみました。狙いは、下位モデルでエフォートを高くしたら上位モデルに追いつくのか、という検証です。
まずOpus 4.8のlowで生成したものから見ていきます。エフォートは最も低い設定です。

当たり判定もしっかりしていて、ゴールの設定もあります。コインのアニメーションが動き、ステージから落ちればゲームオーバーになる。第3ステージまで用意され、3回死ぬときちんと終了します。ゲーム性も操作感もかなり良好でした。
次にSonnet 5のxhighで生成したものです。エフォートは上から2番目まで引き上げています。

BGMまで付けてくれたのですが、致命的な問題がありました。最初のジャンプで谷を越えられる高さまで飛べないのです。見た目は悪くないのに、ゲームとして成り立たない設定になってしまっていました。
参考までにCodexのLunaでも同じコードを試しました。動きのアクションはCodexのほうがクオリティが高い印象でしたが、こちらも絶対に飛び越えられないステージになっていました。
| 条件 | 見た目のクオリティ | ゲームとして成立するか |
|---|---|---|
| Opus 4.8 × low | シンプル | 成立。3ステージ+ゲームオーバーまで実装 |
| Sonnet 5 × xhigh | 良好。BGMあり | 不成立。谷を越えられない |
| Codex Luna | アクションは良好 | 不成立。越えられないステージ |
この結果からはっきり言えることがあります。いくらエフォートを高くしても、人間が求めている大前提をクリアする力はモデル側の担当だということです。ジャンプで谷を越えられるという当たり前の要件は、エフォートでは埋まりませんでした。
実機検証2|組み合わせると一段変わる

もう一つ、ホームページ制作でも比較しました。Opus 4.8の単体と、Fable 5にCodexのGPT-5.6 Solを組み合わせたものを見比べます。
Opus 4.8だけでも、かなりスマートなページを作ってくれます。シンプルで、そのまま使えるレベルです。

一方、Fable 5とCodex GPT-5.6 Solを組み合わせたほうは、動きのある動的な表現まで入り、作り込みのレベルが明らかに違いました。何度かやり取りは必要でしたが、この組み合わせなら質の高いページが簡単に作れます。実際に僕のマイページも、この方法で作ったものを公開しています。
Claude CodeとCodexを併用する具体的な手順は、こちらの記事で解説しています:Claude Code×Codex実務活用|APIキー0本で画像生成する使い方
Codex側の使い分け|Sol・Terra・Luna

Codexにも同じ考え方が当てはまります。GPT-5.6はSol・Terra・Lunaの3階層で、性能順もこの並びです。Claudeで言えばFable 5・Opus 4.8・Sonnet 5の順番に対応するイメージですね。
| モデル | 位置づけ | 公式の推奨用途 |
|---|---|---|
| gpt-5.6-sol | フラッグシップ | 曖昧で難解、追加の分析や判断を要する作業 |
| gpt-5.6-terra | バランス型 | 強い推論とツール利用が要る日常作業 |
| gpt-5.6-luna | 軽量・低コスト | 抽出・分類・変換など基準が明確な高ボリューム作業 |
OpenAIの公式ガイダンスは、迷ったらSolから始めるという方針です。コンテキストウィンドウはCodex上で27万2000トークンとされています。
Codex側のエフォートについても補足しておきます。設定ファイルのリファレンスに記載されている値はminimal・low・medium・high・xhighですが、CLIのセレクタにはMaxとUltraも存在します。公式ブログの定義では、Maxはxhighよりさらに推論時間を与える深さのつまみで、Ultraは既定で4つのエージェントを並列に協調させる仕組みです。性質がまったく違うので、混同しないよう気をつけてください。
GPT-5.6そのものの性能検証はこちらにまとめています:【2026最新】GPT-5.6とは?SOL・TERA・LUNAの性能とFable 5越えを解説
判断基準|知識不足か、努力不足か
ここまでの検証を踏まえると、迷ったときの判断基準は驚くほどシンプルになります。Claude Codeの公式ブログにある一行が、実用上いちばん役に立ちます。
その前に、モデルの地力そのものにどれくらい差があるのかを数値で見ておきましょう。実機検証で使ったOpus 4.8とSonnet 5のSWE-bench Proスコアを、公開データからグラフに描き直しました。

今回ゲーム生成で比べたOpus 4.8とSonnet 5の間には、6ポイントの開きがあります。ただしこれはAnthropic側の測定条件による値であり、中立な第三者環境の結果ではない点は割り引いて見る必要があります。この地力の差が、エフォートでは埋まらなかった部分に相当します。
うまくいかなかったとき、知識が足りなかったのか、努力が足りなかったのかを自問してください。前者ならモデルを上げる。後者ならエフォートを上げる。それだけです。
ファイルを見落としていた、テストを実行していなかった、見直しが足りなかった。これらは努力不足なので、エフォートの出番です。そもそも要求の意図を汲めていない、成果物の前提条件を満たせないという場合は知識不足なので、モデルを上げます。
実際、公式が一貫して主張しているのはモデルを切り替える前にエフォートを調整せよという順序です。いきなり上位モデルに飛びつかず、まずつまみを回すほうが費用対効果が高いということですね。
- Fable 5:一度の作業時間に収まらない規模のタスク、ハーネスの構築
- Opus 4.8:複雑なエージェント型コーディング、長時間の自律作業
- Sonnet 5:日常のコーディングや分析
- Haiku 4.5:大量処理とサブエージェント
エフォート側の公式推奨も明確です。Opus 4.8ではコーディングやエージェント用途はxhighから始め、それ以外はhighが基準。下げるのは評価で品質維持を確認できたときだけ、とされています。既定がhighなので、コーディング用途では推奨より1段低い状態から始まる点は覚えておくとよいでしょう。
maxについては、コスト増に対して品質向上が小さく、過剰思考のリスクがあると公式も注意を促しています。本当にフロンティア級の難問に限定するのが賢明です。
まとめ|まずエフォート、それでも駄目ならモデル

モデルとエフォートを上手に使いこなせば、消費クレジットをかなり抑えながら効率的に開発できます。今回の検証で分かったのは、この2つが代替関係にはないということでした。
- エフォートは考える量、モデルは処理する能力。役割がそもそも違う
- Sonnet 5をxhighにしてもOpus 4.8のlowに及ばない場面があった
- Fable 5はOpus 4.8の2倍の単価。常用せず設計フェーズに絞る
- 失敗時は知識不足か努力不足かを自問し、モデルかエフォートかを決める
- 公式の順序はモデル切り替えより先にエフォート調整
まずはスラッシュエフォートを打って、今の設定を確認するところから始めてみてください。設計のときだけ上げて、普段は下げる。この切り替えだけでも消費はかなり変わります。より賢いモデルの実力そのものが気になる方は、こちらもあわせてどうぞ:【2026年最新】Claude Fable 5徹底検証|Opus 4.8と段違いのゲーム生成能力
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