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Gemini 3.7 Flashを実機検証|3週間で何が伸びたのかベンチと実物で確かめた

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この記事でわかること

  • Gemini 3.7 Flashが3.6 Flashから何点伸びたのか
  • ウェブ開発だけ最上位モデルを上回っている理由
  • AI Studio・Antigravity・OpenRouterのどこから使うのが得か
  • ゲームからUIクローンまで実際に作らせた結果と限界

 

まず2分で全体像をつかみたい方はこちら

この記事の要点だけを2分にまとめた解説スライドです。詳しい中身はこの下の本文で解説しています。

 

「3週間ぶりに出た新モデルで3Dレーシングゲームを作らせたら、思わず真剣に遊んでしまいました」

 

Gemini 3.6 Flashをレビューしたのが先月です。それからたった3週間で3.7 Flashが出てきました。正直、3週間でそこまで変わるのかと疑いながら触り始めたのですが、結論から言うと変わっていた部分とまったく変わっていない部分がはっきり分かれていました。

 

こんにちは、ルーティンラボ(@rutinelabo)です。本記事では2026年8月13日に公開されたGemini 3.7 Flashを、公式のベンチマークを読み解いたうえで、いつもの検証コースに実際に投げて確かめた結果をまとめます。前世代のレビューはGemini 3.6 Flashを実機検証した記事にありますので、比較しながら読んでいただくと違いが分かりやすいはずです。

 

Gemini 3.6 Flashを実機検証|速いのに15秒待つ理由と使いどころ

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Gemini 3.7 Flashとは|値段そのままで中身が入れ替わった

Gemini 3.7 Flashの公式発表ページ

 

 

Gemini 3.7 Flashは2026年8月13日に公開されたモデルです。前世代のGemini 3.6 Flashが7月21日の公開でしたから、間隔はわずか3週間しかありません。新しいモデルを覚え直す間もなく次が来た、というのが正直な感想です。

 

Flashという枠は、Geminiのラインナップのなかで毎日の実務を回す働き者にあたります。賢さの最高峰を狙うモデルではなく、速さと安さと実用的な賢さのバランスを取りにいく位置づけです。APIを使った自動化や大量処理、アプリへの組み込みでいちばん出番が多いのがこの枠になります。

 

そして今回いちばん押さえておきたいのが、価格が据え置きだという点です。3.6 Flashも3.7 Flashも、100万トークンあたり入力0.75ドル・出力3.75ドルで同じ料金です。安くなったのではなく、同じ値段のまま中身だけが入れ替わったという理解が正確です。

 

項目 Gemini 3.6 Flash Gemini 3.7 Flash
公開日 2026年7月21日 2026年8月13日
入力料金(100万トークン) 0.75ドル 0.75ドル
出力料金(100万トークン) 3.75ドル 3.75ドル
コンテキストウィンドウ 100万トークン 100万トークン
1回の最大出力 64,000トークン 64,000トークン
学習データの区切り 2026年3月 2026年3月

 

(2026年8月時点・Gemini API 料金ページモデルカード参照)

 

なおこの0.75ドル・3.75ドルは導入価格で、適用は2026年12月31日までです。2027年1月1日からは入力1.50ドル・出力7.50ドルに戻ります。月あたりのコストを試算するときは、この安値のまま計算しないほうが安全です。

 

公式ベンチマークで見る、伸びた場所と「届かない場所」

Gemini 3.7 Flashと他モデルを並べた公式のベンチマーク比較表

 

Googleが公開している評価表を見ると、3.6 Flashからの伸びがはっきり出ている項目がいくつもあります。特に大きいのが業務自動化と専門的な書類の読解で、どちらも数値が1.5倍前後に跳ね上がっています。

 

3.6 Flashから3.7 Flashで伸びた4項目を比べた棒グラフ

 

コード品質を測るFrontierCode 1.1は34.4%から43.6%へ、長時間のソフトウェア開発を測るDeepSWE v1.1は48.6%から65.3%へ伸びました。業務自動化のAutomationBenchは17.0%から30.4%と、ほぼ倍になっています。3週間でこの差が出るのは素直に驚きました。

 

そしてこの回でいちばん注目したいのが、ウェブ開発の対戦成績だけ順位が逆転していることです。Code ArenaというEloスコアで、3.7 Flashは1588。比較対象として並んでいるGPT-5.6 Terraは1523なので、出力単価が3倍以上高いモデルを上回っていることになります。

 

ベンチマーク 3.6 Flash 3.7 Flash Claude Sonnet 5 GPT-5.6 Terra
Code Arena(ウェブ開発・Elo) 1538 1588 1541 1523
FrontierCode 1.1(コード品質) 34.4% 43.6% 42.7% 41.3%
AutomationBench(業務自動化) 17.0% 30.4% 10.7% 23.6%
GDP.pdf(専門PDF理解) 22.0% 34.0% 28.0% 24.7%
DeepSWE v1.1(長時間のSWE) 48.6% 65.3% 53.8% 69.6%
Terminal-bench 2.1(ターミナル) 78.0% 85.8% 80.4% 87.4%

 

(2026年8月時点・Google公式発表の評価表を参照)

 

ただし、全部で勝っているわけではありません。表の下2行を見ていただくと分かるとおり、長時間かかるソフトウェア開発とターミナル操作はGPT-5.6 Terraのほうが上です。パソコン操作を測るOSWorld-2.0も47.9%対50.2%で届いていません。

 

長時間のSWEとターミナル操作で最上位モデルに届かないことを示す棒グラフ

 

新しいモデルが出ると全部強くなったように語られがちですが、実際は得意な土俵がはっきり分かれています。ウェブ開発や書類処理は任せられる、長く走らせる開発は上位に渡す。この線引きを持っておくと判断で迷いません。

 

どこから使えるのか|AI Studio・Antigravity・OpenRouter

Google AI Studioのモデル選択でGemini 3.7 Flashを選ぶ画面

 

3.7 Flashを触る入口はいくつもあります。いちばん手軽なのがGoogle AI Studioで、ブラウザを開いてモデル選択から3.7 Flashを選べばすぐに試せます。無料ティアがあるので、課金画面を通らずに動かせるのがありがたいところです。

 

ターミナルから使いたい場合はAntigravityになります。ここでひとつ重要な変更があって、以前使われていたGemini CLIは2026年6月18日に個人向けの提供が終了しています。Google AI Pro・Ultraのユーザーと無料枠の利用者が対象で、後継はAntigravity CLI(コマンドは agy)です。企業向けのGemini Code Assist StandardやEnterpriseのライセンスを使っている組織は、これまでどおり利用できます(2026年8月時点・Google Developers Blog参照)。

 

もうひとつ、僕が普段から使っているのがOpenRouterです。最新モデルをまとめて試せるサービスで、Googleのアカウントまわりを整えなくてもAPI経由で叩けます。

 

OpenRouterでGemini 3.7 Flashの入力と出力の単価を確認する画面

 

入口 料金(100万トークンあたり) 向いている使い方
Google AI Studio 無料ティアあり まず動かして感触を見る
Gemini API(公式) 入力0.75ドル / 出力3.75ドル 自分の道具に組み込む
Antigravity CLI プランに含まれる ターミナルから開発で使う
OpenRouter 入力0.375ドル / 出力1.875ドル 複数モデルを横断で試す

 

(2026年8月20日にAPIで実測・OpenRouter参照。セール価格は変動するので、使う前に最新の表示を確認してください)

 

僕自身のやり方をひとつ紹介しておくと、新しいモデルが出るたびにOpenRouterへ10クレジットほど課金して、いつもの検証コースを一度走らせるようにしています。1モデルあたり200〜300円もあれば、だいたいの実力は把握できます。幅広く試したい方には効率のいい方法です。

 

検証コースを実際に回してみた|ゲームからUIクローンまで

Gemini 3.7 Flashが生成したマリオ風2Dアクションゲームのプレイ画面

 

ここからが本題です。毎回同じお題を使っている検証コースに、3.7 Flashを一発勝負のワンショットで投げました。同じ土俵で回しているので、過去のモデルとそのまま比べられます。

 

いちばん驚いたのがレーシングゲームでした。操作方法は少し難しいのですが、走らせている画面の作り込みが明らかに前世代と違います。今回いちばんすごいと感じたのがこれで、思わず真剣に遊んでしまいました。

 

Gemini 3.7 Flashが生成した3Dレーシングゲームの走行画面

 

3Dのアスレチックゲームも良い出来でした。難易度がちょうどよく、最後まで進めてクリアまでたどり着けます。ワンショットで指示を1回投げただけで、ここまで遊べるものが出てくるのは素直に進歩だと思います。

 

Gemini 3.7 Flashが生成した3Dアスレチックゲームをプレイしている画面

 

マインクラフト風のゲームは、3.6 Flashと比べるとクオリティがはっきり上がりました。夜になる演出まで作ってくれます。ただし歩く動きが少し不自然で、操作感にも不安が残ります。近づいてはいるけれど、まだ完成ではないという印象です。

 

Gemini 3.7 Flashが生成したマインクラフト風ゲームの画面

 

一方で、うまくいかなかったものもあります。ワンショットで投げている以上、失敗するパターンも当然出てきます。

 

お題 結果 コメント
3Dレーシング 成功 今回いちばんの出来。操作は少し難しい
3Dアスレチック 成功 難易度がちょうどよくクリアまで遊べた
マインクラフト風 惜しい クオリティ向上。歩行が不自然
レトロシューティング 成功 ドット系のグラフィックは得意そう
マリオ風2Dアクション 変化なし 3.6とほぼ同じ。ジャンプが届かずゴール不可
3Dアクション 失敗 エラーで起動せず
3Dブロック崩し 失敗 どのボタンを押しても動かない

 

ゲーム以外では、実務に近いUIクローンも作らせています。X風のSNSアプリ、Googleカレンダー風のアプリ、LINE風のチャット、Notion風のテキストエディタ。このあたりはどれもしっかり動きました。ベタ書きなので複雑な処理は入っていませんが、画面として成立しています。

 

X風SNSアプリを3.7 Flashと3.6 Flashで並べて見比べた画面

 

X風アプリは3.6 Flashとも並べて比べてみました。結果は正直そこまで大差なく、この程度のプログラムならどちらもきちんと書いてくれます。同じお題をGPT-5.6 Terraにも投げたのですが、こちらはエラーが出てしまいました。ワンショットは運の要素もあるので、1回の結果で優劣を決めつけないほうがよさそうです。

 

ホームページ制作についてはAI臭さが残る仕上がりでした。動くものは出てくるものの、そのまま公開できるかというと手直しは必要です。

 

どの仕事なら任せられるのか

Gemini 3.7 Flashが生成したNotion風テキストエディタの動作画面

 

ここまで回してみて感じたのは、このモデルは何をやらせるかで評価がまったく変わるということです。スコアが伸びたから万能になった、という話ではありません。

 

やらせる仕事 判定 根拠
ウェブアプリ・UIの一発生成 任せられる Code Arena 1588で最上位クラスより上
長文・大量の書類の処理 任せられる 100万トークン・専門PDF理解34.0%
業務の自動化 任せられる AutomationBench 17.0%→30.4%
テキストの生成・加工 任せられる 速度と単価のバランスが良い
長時間走らせる開発 上位モデルへ DeepSWE 65.3%対69.6%
ターミナル・パソコン操作 上位モデルへ Terminal-bench 85.8%対87.4%
全体設計・仕組みづくり 上位モデルへ 実際に回した体感でまだ届かない

 

正直なところ、GPT-5.6 SolやFable 5、Opus 5といったクラスと競うには厳しいというのが触ってみた実感です。全体をロングランさせたり、ハーネスの仕組みそのものを設計させたりする用途では、まだ差を感じます。

 

逆に言えば、設計は上位モデルに任せて、決まった仕様のコーディングやテキスト処理を3.7 Flashに流すという分け方なら十分に戦力になります。普段からAntigravityを使っている方や、Google Workspaceの環境で作業している方は特に相性がいいはずです。

 

バランスよく汎用的に1つで済ませたいという方には、現段階ではGPT-5.6のほうをおすすめします。この判断は用途次第なので、ご自身の作業の重心がどこにあるかで選んでみてください。

 

まとめ

Gemini 3.7 Flashを実機検証

 

  • 3.7 Flashは価格据え置きのまま、3週間で中身が入れ替わった
  • ウェブ開発のCode Arenaは1588で、出力単価3倍以上のGPT-5.6 Terraを上回る
  • 長時間のSWE・ターミナル・パソコン操作は最上位クラスにまだ届かない
  • 3Dレーシングとアスレチックは遊べる水準。ブロック崩しなど失敗もある
  • 入口はAI Studio・Antigravity・OpenRouter。Gemini CLIは6月18日に個人向け終了済み

 

3週間という短い間隔でのアップデートでしたが、伸びた部分ははっきりしていました。特にウェブ開発まわりで最上位モデルを上回る数字が出ているのは、価格を考えると見逃せません。

 

大事なのは、どの仕事を渡すかを自分で決めることだと思います。全部任せようとすると物足りなさが出ますが、得意な土俵に絞れば費用対効果はかなり高いモデルです。普段GeminiのCLIやAI活用でうまくいっている使い方があれば、ぜひコメントで教えてください。

 

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  • この記事を書いた人

せなお

RutineLaboの管理人:せなお。 AIやITに関する情報発信中。ブログでは最高月間1.8万PVを達成 | YouTubeチャンネル収益化 | 総フォロワー数12,000人以上。 副業からスタート、合同会社Routinelaboを運営中

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