この記事でわかること
- 「API料金が2倍」という話が誤報である理由
- 1枚あたりの生成時間が実測でどこまで縮んだか
- FlareとSunburstの選び分けの基準
- 自分のアカウントで使えるかの確かめ方
「僕が実際に同じプロンプトで焼き比べたら、90秒かかっていた画像が20秒で出てきました」
新しいモデルが出ると、まず値段の話が回ります。今回も「精度と速度が上がった分、生成料金が2倍近くになる」という投稿をいくつも見かけました。ただ、公式の価格表を開いて確かめたところ、単価は1円も変わっていませんでした。どこで話がねじれたのかまで含めて、実際に使った結果と一緒にお伝えします。
こんにちは、ルーティンラボ(@rutinelabo)です。本記事では、2026年9月8日にOpenAIがリリースした画像生成モデルGPT Image 2.5(Flare / Sunburst)について、公式ドキュメントで確認できる事実と、僕が普段の制作で使っているプロンプトをそのまま投げて計測した実測値をまとめます。

プロンプト配布中
LINE公式アカウントを友達追加していただければ、本記事やYouTubeで使用した使用したプロンプトを配布いたします。メンバーシップ登録で優先サポートも実施中です。
結論|単価は据え置きのまま、速度だけが実測で4〜6倍になった

先に結論をお伝えします。GPT Image 2.5で変わったのは速度と描写の精度で、トークンの単価は前世代のGPT Image 2と同額でした。公式のモデルカードにも「Token rates match GPT Image 2(単価はGPT Image 2と一致する)」とはっきり書かれています。
そして速度です。公式のアナウンスでは「最大50%高速」と表現されていますが、僕が実際に計測した範囲ではその説明よりずっと速くなっていました。いつも使っているサムネイル生成のプロンプトで、GPT Image 2.0が90秒かかっていたものが、2.5 Flareでは20秒で返ってきます。
GPT Image 2.5とは|FlareとSunburstの2本立て

今回リリースされたのは1つのモデルではなく、性格の違う2つのモデルです。名前の付け方も変わって、バージョン番号のうしろに「Flare」「Sunburst」という呼び名が付きました。
| モデル | 公式の位置づけ | 向いている場面 |
|---|---|---|
| gpt-image-2.5-flare | 速くて高品質な日常用 | 枚数を出す、素早く試す |
| gpt-image-2.5-sunburst | 編集の精度が最優先の用途 | 広告ビジュアル、最終仕上げ |
公式が挙げている改善点は、何度編集を重ねても画像が崩れにくいこと、参照した写真の人物や物を保てること、そして自然な光と質感の3つです。品質設定も増えていて、これまでの low / medium / high に加えてxhigh と max が追加されました(2026年9月時点・公式ドキュメント参照)。
「API料金が2倍」は誤報|比べている列が違うだけだった

ここが今回いちばんお伝えしたいところです。公式の価格表を開くと、GPT Image 2.5の2モデルはどちらも画像出力が100万トークンあたり30ドルです。そしてGPT Image 2も、通常価格は同じく30ドルでした。
| モデル | テキスト入力 | 画像入力 | 画像出力 |
|---|---|---|---|
| gpt-image-2.5-flare | $5.00 | $8.00 | $30.00 |
| gpt-image-2.5-sunburst | $5.00 | $8.00 | $30.00 |
| gpt-image-2(通常) | $5.00 | $8.00 | $30.00 |
| gpt-image-2(バッチ) | $2.50 | $4.00 | $15.00 |
すべて100万トークンあたり。2026年9月時点・OpenAI公式 pricingより
表の一番下に注目してください。GPT Image 2にはバッチ処理向けの料金があって、そこは通常の半額の15ドルです。まとめて大量に流し込んで、結果を後から受け取る使い方のための値段ですね。この15ドルと、2.5の通常価格30ドルを並べると、ちょうど2倍に見えます。つまり、比べている列が違っただけでした。
ただし「請求額も同じ」とは言い切れません。公式は「GPT Image 2の計算機ではGPT Image 2.5のトークン消費を見積もれない」とも書いています。品質設定にxhighとmaxが増えたぶん、上の品質を選べば1枚あたりの消費は当然増えます。単価と請求額は別の話として分けて考えるのが安全です。
実測|1枚あたりの生成時間はここまで縮んだ

ここからは実際に投げた結果です。一般的なサンプルではなく、僕が毎回の動画制作で使っているプロンプトをそのまま使いました。実行はOpenRouter経由でAPIから一括生成しています。
| 課題 | GPT Image 2.0 | 2.5 Flare | 2.5 Sunburst |
|---|---|---|---|
| サムネイル生成 | 90秒 | 20秒 | 34秒 |
| インフォグラフィック | 117秒 | 20秒 | — |
| 動画スクショ→サムネ | — | 20秒 | 30秒前後 |
| 全般の目安 | — | 20秒前後 | 30〜40秒 |
2026年9月・OpenRouter経由で実測
サムネイルで90秒から20秒、文字を詰め込んだインフォグラフィックでは117秒から20秒です。後者はおよそ6分の1で、しかも見比べてもクオリティの差はほとんど分かりませんでした。精度重視のSunburstでも90秒が34秒になっているので、こちらも約3分の1です。

1枚20秒で返ってくると、制作の進め方そのものが変わります。これまでは「生成をかけて、その間に別の作業をする」でしたが、待っていられる時間になりました。
画質はどう変わったか|得意な領域と差が出ない領域

速度だけでなく、描写も見ていきました。分かりやすく差が出たのは実写に近い画像です。GPT Image 2.0では人物の手に毛が生えすぎるような不自然さが出ることがありましたが、2.5では破綻が見当たりませんでした。
一方で、簡単なアイコンはどのモデルでもほとんど差が出ません。ここは正直なところ、安いモデルを使ってトークン消費を抑えたほうが合理的です。全部を最新モデルで作る必要はなくて、用途で切り替えるのが結局いちばん安く済みます。

ポスターのような作り込んだ画像では、Sunburstの強さが出ました。差し込まれたイラストのリアリティが上がっていて、画面が崩れにくいのが効いています。崩れにくいということは、完成したポスターに対して「この位置にQRコードを入れて」といった部分的な編集をあとから頼めるということです。作って終わりではなく、編集を重ねる使い方につなげやすくなりました。
FlareとSunburstの使い分け
単価が同じなので、選ぶ基準は価格ではありません。時間を取るか、精度を取るかです。
| Flare | Sunburst | |
|---|---|---|
| 生成時間 | 20秒前後 | 30〜40秒 |
| 向く場面 | 枚数を出す、試作を回す | 1枚を仕上げる、人物を描く |
| 描写 | 軽快・イラスト寄りも得意 | 奥行きとリアリティが出る |
僕の場合は、サムネイル制作はSunburstに切り替えることにしました。人物イラストのくっきり感と奥行きが明らかに違っていて、1枚に34秒なら十分待てる範囲だからです。逆にパターンを何枚も出して選びたいときはFlareのほうが向いています。
いつから使えるのか|Codexのサブスク枠はまだ2.0だった

公式のアナウンスでは、GPT Image 2.5はChatGPTの全プラン・Codex・APIの3か所に同時提供とされています。ただ、提供は順次で、アカウントによって届く時期に差があります。
実際、この記事を書いている時点で僕のCodexサブスク枠にはまだ2.5が来ていませんでした。生成した画像に埋め込まれている来歴情報(C2PA)を読むと、返ってきたのはすべてgpt-image 2.0です。CLIは最新版だったので、更新して解決する話でもありませんでした。切り替える設定も用意されていないので、届くのを待つことになります。
確かめ方としては、モデルの自己申告ではなく生成物そのものを見るのが確実です。画像の来歴情報を読めば、実際にどの世代で作られたかが分かります。サブスク枠で画像生成を回している方は、Codexのサブスク枠内で画像生成を完結させる方法もあわせて参考にしてみてください。
まとめ
![]()
- 単価はGPT Image 2と同額(画像出力100万トークンあたり30ドル)。「2倍」はバッチ料金との取り違え
- ただし品質にxhighとmaxが増えたので、上を選べば1枚あたりの消費は増える
- 実測ではサムネイルが90秒→20秒、インフォグラフィックが117秒→20秒
- Flareは枚数、Sunburstは仕上げ。単価が同じなので時間と精度で選ぶ
- 届いているかは生成物の来歴情報で確認する
値段が上がったという話だけを見て様子見にしていた方は、一度ご自身の環境で確かめてみてください。少なくとも単価は変わっていませんし、速度の違いは使えばすぐ体感できます。画像生成を仕事で回している方ほど、1枚20秒の効果は大きいはずです。
